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コーヒーの歴史 ~ 日本史におけるコーヒー ~

6. 工業用コーヒー市場の変遷

コーヒー業界で工業用コーヒーとは、缶コーヒーやチルドカップコーヒーなど容器に詰めて販売されているコーヒー飲料や、製菓・製パンなどの原料となるコーヒーのことを総称しています。日本のコーヒー総市場の約3分の1が、この工業用だといわれており、また缶コーヒーに限ってみても年間100億本弱が消費されています。
世界初、缶入りのコーヒーが誕生したのは1969年です。それまでびん入りのコーヒー牛乳などはありましたが、常温で長期保存できる缶にコーヒー飲料が詰まられたのは、まさに大発明であったのです。
以後、追随メーカーが相次ぎ、また重要な販売チャネルである自動販売機が誕生。その後、温めて販売できる自動販売機が開発されるなど販売環境が整い、缶コーヒー市場は大きく発展を遂げてきました。
特に1980年以降、日本経済の大きな発展に併せて市場を拡大。その後、伸び率を落としていますが、それでも2000年以降は清涼飲料の中でナンバーワンの生産量を誇っています。近年の市場拡大のけん引役は缶コーヒーに加えて、PETボトルやチルドのカップ入り製品がお客様から支持されているおかげです。
この缶コーヒーなど容器に詰められたコーヒー飲料は、日本独自のコーヒー文化の形成に大きく貢献しています。いつでも、どこでも、ホットでもコールドでもコーヒーを楽しめるようにしたおかげで、日本のコーヒー市場は大きく飛躍しました。また世界に先駆けた技術革新により実現した日本初の製品として、現在ではアジア各国をはじめ、多くの国々で製品化されています。

参考資料:(社)全国清涼飲料工業会・清涼飲料統計関係資料

缶コーヒー市場が大きく発展した背景には、無人で24時間販売できる自動販売機の貢献が大きく、全国で約220万台も稼働しているといわれています。