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コーヒー基礎知識

From seed to cup ~ 一粒のコーヒーの実から一杯のカップまで ~

第1回 コーヒーの栽培 [1]

コーヒーは天然資源として、石油に次ぐ第2の輸出産品(世界の貿易額)であり、世界中の多くの人々に楽しまれている嗜好品です。おいしいコーヒーを提供する為には、そこまでにいくつもの工程があり、いずれの工程においても細心の注意が払われなければなりません。その工程とはコーヒーの1粒のコーヒーの実からお客様が飲み干す最後の1滴までのことです。
From seed to cupと題したこのコラムでは、コーヒーの実から1杯のカップまで、コーヒーができあがるまでの各工程を取り上げながら皆様とコーヒーの世界を旅していきたいと思います。
第1回目はコーヒーの栽培(育苗、移植)についてです。
健康状態の良い樹の赤い実(コーヒーチェリー)の中の2粒の種子を、育苗ポットなど苗床にまきます。発芽には数週間以上かかり、マッチ棒のような状態で上に伸びていきます。コーヒーは熱帯作物なので、日本国内では温室などでないと発芽、生育は難しいとされています。
発芽後、さらに1ヵ月後には双葉が開き、最終的に20~50cm程度になった時点(約半年から1年)で農園に移植されます。その際、直接土壌に移植する場合と根元だけを残した親樹に移植(つぎ木)する場合があります。後者の場合、親樹の土地適正(病気などの耐性)を受け継ぐ、または雨が少ない地域では親樹の発達した根を利用できるメリットがあります。
世界の生産量の約70%を占めるアラビカ種は上記種子による育苗が主ですが、ロブスタ種の場合は遺伝的変異が多いため、挿し木といわれる親樹の枝を育苗する方法がとられます。
コーヒーが商業的に収穫可能になるまでには、種子から3年以上かかるといわれており、非常に手間暇のかかる作物であるということがわかります。

次回はコーヒーの栽培[2]として、コーヒーチェリーの収穫までを紹介します。

すくすく育っているコーヒーの苗木
赤い実から取り出した種子